社会福祉協議会は、地域の住民、社会福祉や保健・医療、教育などのさまざまな分野の関係者、団体、機関の協力を得て、地域福祉の推進を図る民間の団体です。

 

いま、私たちの暮らしは、少子高齢化の進行、深刻な経済不況等、さまざまな社会状況の変化により大きくさま変わりしています。地域社会では人間関係が薄れ、地域の結びつきが弱くなっています。家族においても、家族だけでは解決できない問題もたくさん現れてきています。

例えば、地域の中でこんな問題が起きています。

  • 「はじめての子育てにかなり戸惑っているが、相談する相手がいない。」
  • 「聴覚障害があり、福祉サービスを利用したいが利用の仕方が分からない。」
  • 「夫婦とも勤めがあり、82歳のおじいちゃんが日中はひとり暮らし。見てくれる人も他に居場所もない。」
  • 「施設に通うAくんは施設の中では元気だが、地域に帰ると友達がいない。」
  • 「リストラに合った46歳のCさんが、アルコール依存症になってしまった。」

自らが関心を持ち、問題を一緒になって考え、お互いにできることに参加をし、障害の有無や年齢、性別の違いにかかわらず、すべての住民が人としての尊厳をもって、地域の中で安心して暮らしていけるように解決していく福祉のまちづくりを実現する「地域福祉」の推進を図ることが必要となっています。
社会福祉協議会(通称:「社協」といいます。)は、社会福祉法に基づいて地域住民の参加をすすめながら、社会福祉施設や保健・医療、教育機関、行政機関、ボランティア、NPO等のさまざまな分野の関係者、団体、機関の協力を得て、こうした福祉のまちづくりを実現する地域福祉の推進を図ることを目的とした活動を行う民間の団体です。
また、社会福祉協議会は、すべての市区町村、都道府県・指定都市に設置され、全国を結ぶネットワークにより活動をすすめています。

全国を結ぶネットワークによる活動の推進

 

福井県社会福祉協議会の活動

福井県社会福祉協議会では、下記の活動(事業)を行っています。

1. 市町社会福祉協議会事業・組織の基盤強化と活動への支援

住民にとって身近な地域で福祉のまちづくりに中核的に取り組む市町社会福祉協議会の事業・組織の基盤強化や住民の主体的な参加によって進める活動への支援を行うことで、地域福祉の推進を図ります。

 

2. 県民の福祉活動への意識醸成および参加促進

県民が気軽に福祉活動に参加できるように意識の醸成や活動に参加できる機会づくり、場づくり、情報提供をすすめます。

 

3. 福祉従事者の養成および研修機能の充実

さまざまな福祉ニーズに対応できる知識や技術を備えた人材の確保は欠かせません。少子高齢化が進行する中で、特に社会福祉従事者の資質向上が図られるよう研修機能を充実します。

 

4. 潜在的な福祉の担い手の発掘および養成・確保

福祉を支える人材を発掘し、養成・確保をするために、より県民の理解が得られるよう啓発・広報活動をすすめ、福祉に関心を持てる機会を充実します。また、福祉の仕事についての求職相談および斡旋事業を充実します。
 

5. 社会福祉事業経営者への支援

福祉施設の経営の近代化・効率化をはじめ、施設職員および利用者のサービス向上をめざし、電話、巡回相談、集団研修等を通して、さまざまな相談、助言活動および支援を充実します。

 

6. 福祉情報の集積および提供体制の確立

よりよい福祉のまちづくりを実現するためには、福祉関係者はもとより県民の福祉に関する理解と協力が不可欠です。より多くの福祉情報が、より多くの県民、福祉関係者等に提供できるよう体制整備に努めます。

 

7. 利用者の権利・利益の保護および支援

介護保険制度をはじめとする、福祉サービスの利用が、利用者と事業者の対等な立場での「利用契約制度」に変わったことから、利用者が適切なサービスの選択ができるように情報提供をし、サービスの利用決定や対等な契約締結を支援するとともに、良質な福祉サービスが利用できるよう体制整備に努めます。